日本百名山



言わずと知れた。

百名山という言葉はもちろん知っているし、百名山を扱った現代の登山ガイドブックには目を通すけれど、意外とオリジナルを読んでる人は少なかったりするんじゃないでしょうか。はい、自分のことです。

自分は歩く山を選ぶときに百名山には固執していないつもりだけど、やっぱりどこかで意識してしまう百名山。実際、百名山に選ばれている山は素晴らしい山が多く、知っておいて損は無いと思います。あまりに有名すぎる本はあえて読む気が失せてしまう場合がありますが、これは一冊の長編ではなく、百の短編がおさめられた古典。ちょっとした空き時間に少しずつ読み進められるところがいいですね。わたしも最近ようやく一通り目を通し終わりました。

読み終えてまず思ったのは、「よくここまで歩きまくったなー」ということ。当時の交通事情、山道具事情、地図事情など、よく分かりませんが、今の時代でも日本の山を歩き尽くすのは簡単ではないのに。よっぽど山が好きなんでしょうね。文中には山の名前への考察や、過去の資料の調査、山と人々の暮らしとの関わりなど多岐にわたって触れられており、今の時代的に言えばかなりの『山オタク』のはず。

ちょっとした登山ブームの今、百名山の存在や、百名山ハンターと化した登山者への賛否など、まつわる話はいろいろあるみたいですが、今でもそれだけ影響力のある一冊なんでしょうね。



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The 9th trail. のあるじです。右往左往しています。