黒部源流ハイクDay1・雲ノ平



2017.7.18〜23、黒部源流域を歩いてきました。勤続XX年のお祝いの名目で会社からお休みをいただき、5泊6日というとても贅沢な日程を確保することができました。この長期休暇のチャンスを逃すまいと、前々から行きたかった北アルプスの最深部に出かけることにしました。Day1は登山口の折立から雲ノ平を目指します。ロングハイクです。

怖い出発

折立の登山口

3:00頃アラームで目覚め、まだ暗い中出発の準備を始めました。昨日はとんでもないハプニングに熊って 困ってしまいましたが、一日経っても熊の姿がまだ脳裏に焼き付きクルマから外に出るにもビクビク。ヘッデンを点灯しまだ薄暗い4:30頃折立を出発しました。

黒部源流ハイク・プロローグ

2017-07-28

アラレちゃん

以前薬師岳に登ったときもあったなー。最初の休憩ポイントにはアラレちゃんがいます。まだ樹林帯の中で、ここまで来るだけでも茂みから音が聞こえるたびにビクビクしていました。アラレちゃんは熊より強いんだろうな。

稜線は真っ白

ニッコウキスゲ

樹林帯を抜けるとニッコウキスゲの群生が見られました。キスゲは大好きな花の一つ。このあたりはさっきまで雨が降っていたのか、花には雫。

チングルマ(綿毛)

チングルマも見られました。まだ標高が高くなく早めに咲いたせいか、もう花が終わり綿毛になっていました。

延々と真っ白

太郎平までは延々と一本道。この道は先が遠くまで見えすぎるとうんざりしてしまうので、ガスで先が見えないくらいがちょうどいいのです。ガスっててくれてラッキーでした。ラッキーでした。

チングルマ(花)

徐々に標高が上がっているためか、チングルマが綿毛ではなく花になりました。景色が何も見えないときは花に救いを求めるあるある。

太郎平小屋

ガスに包まれる太郎平小屋

初日は折立から雲ノ平までのロングハイクです。一気に雲ノ平に入る計画なのですが、途中の太郎平と薬師沢の小屋で先に進むかの判断をすることにしていました。まだAM8時過ぎ。時間に余裕があるし体調も問題無いので先に進むことにしました。ここにいても何も見えないし。

薬師沢へ下る

雪渓越え

いままで稼いだ標高がもったいないなー、なんて思いつつ太郎平から薬師沢に向けて一気に下ります。先の見えない雪渓の下りは怖い。

雲の下に抜けました

沢に下りることで稜線に立ちこめていたガスから脱出できたようです。

穏やか

稜線では風が強めに吹く場所もありましたが、ここは無風で穏やか。人影も少なくのんびり木道を歩いていきます。

美しい花と沢

水のそばには花

ここは常に沢のそばを歩いて行くコースです。水が豊富なためか、花がたくさん咲いていました。

オッサン満喫中

人里から遠く離れた北アルプスの奥地。普段の忙しい毎日から離れて、静かなハイクを満喫しました。

薬師沢

そろそろ薬師沢小屋。さすがに水がとてもキレイで、沢の深みに流れるグリーン色が印象的でした。

薬師沢小屋

ひっそりしていました

まだ夏の最盛期前。しかも平日。もともとこのコースはそんなに人が多くないと思いますが、この時はお客さんが誰もいませんでした。

外のデッキで沢を見ながら

10時過ぎ、お昼に何か食べさせてもらおうと思いましたがメニューがない。小屋の方に伺うと、カレーかうどんならできるよとのことで、うどんを作って頂きました。うまい。

再びの登り

吊橋

薬師沢から先へ進むには、まず黒部川にかかったこの吊橋を渡ります。

怖い

細くね?

黒部川

黒部川の上流部。ここから奥ノ廊下、上ノ廊下、下ノ廊下へと、嶮しい山岳の隙間を流れて行くんですね。いちいち感動。

キツいです

滑る苔

ここからが噂に聞くキツい登り。光があまり当たらず苔むした岩がゴロゴロしており、とても歩きにくい登りです。でもここを登りきれば憧れの雲ノ平だ。

ときどき光が

鬱蒼とした深い樹林帯を、汗を流しながら登り続けました。

憧れの雲ノ平

ひらけた!

ヒーヒー言いながら急坂を登りきると視界が開けました。ここが雲ノ平?

木道歩き

雲が低く、上から蓋をされたようでした。雲がかかりやすいから雲ノ平と呼ばれているのかな? 周囲の景色があまり見えなかったことと急坂で疲れきってしまったことで、この時は雲ノ平まで来た感動があまり感じられませんでした。

雲ノ平っぽい

でも徐々に雲ノ平の雰囲気を感じる余裕が生まれて来て、うっすらとガスがかかった神秘的な雰囲気のコースを歩いていきました。

雲ノ平山荘からテン場へ

雲ノ平山荘

テン場の受付のために。雲ノ平山荘に寄りました。2010年に新築したばかりということで、とてつもなくキレイな山荘でした。

テン場

山荘からテン場までは15分ほど歩く必要があり、疲れた体にはなかなかの距離です。進んで行くと、雪渓に囲まれた谷間にテン場が見えました。この日はわたしを入れてソロ幕が4張りだけのテン場でした。

スコールに晴れの予感

絹糸のよう

豪雨と雷。テントを設営した直後にもの凄いスコールがありました。間に合って良かった。テントの中で体を休めながらスコールが過ぎ去るのを待ち、しみじみと雲ノ平まで来れた自分を褒めました。けっこう歩いたもんね。

黒部五郎岳

雨が上がると目の前に黒部五郎岳が見えました。テン場が谷間にあるため黒部五郎がより強調されている気がしました。スバラシイ景色が見えるテン場サイコー。

カレーがうまい

雪渓ビール

テン場の手前にある残雪を持って来て、ビールを冷やしておきました。夏の贅沢。

バターチキンカレー(MUJI謹製)

米を炊き、無印良品のバターチキンカレーを食べました。 with ポテサラ

夕焼け

スコールが過ぎたあと、さっきまで空に蓋をしていたような重い雲が消え、夕焼けが見えました。明日からいい天気が続きそうな予感です。

明日もたくさん歩こう。

黒部源流ハイク・プロローグ

2017-07-28

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黒部源流ハイクDay4・三俣越境

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黒部源流ハイクDay5,6・黒部五郎岳そして下山

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黒部源流ハイク番外・山田旅館

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2 件のコメント

  • 素晴らしい山行ですね。
    羨ましい。私も憧れの雲の平です。
    いつか贅沢に堪能したいものです。
    私は3日間の自由をいただき、テント背負って白山を歩いてきました。
    噂に違わぬ素晴らしい山でした。
    また、再訪したいけど、いかんせんアプローチが遠い。

    • 素晴らしい山行でした。雲ノ平エリアはいつか行きたいと思っていましたが、ついに。行って良かったです。白山は遠いけど良いお山ですよね。自分が行ったときは天気が悪かったので次回は好天を狙いたいです。

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