2017.7.18〜23、黒部源流域を歩いてきました。折立から雲ノ平まで歩いたDay1。Day2は水晶岳、鷲羽岳という2つの名峰を歩きます。そして訪れたかった黒部源流へも。よく歩いた長い一日の、長いレポです。
夜明け
夜中に外の様子を覗いたら星が輝いていました。まだ早過ぎるから2度寝…。 軽く朝食を食べたあと5時前にテン場を出発。夜は星が見えていましたが、朝は一帯にガスがかかっていました。 雲ノ平は水晶や鷲羽という高峰の西に位置しているため朝日がおがめるのは遅め。先に陽があたりはじめた北ノ俣岳方面は晴れているようでした。姿を見せる峰峰
雲ノ平から水晶鷲羽を目指すにはまずは祖父岳を越える必要があります。祖父岳にとりついているとき、ようやくここにも朝日があたりはじめました。太陽の光はパワーがみなぎってくる気がします。 水晶岳にかかっていたガスが太陽に融かされるように流れていきました。神々しい。 三俣方面の上空には青空。今日の晴れを確信しました。そして暑い一日になりそうです。 まだまだ残雪多し。雪渓を歩いて岩苔乗越を越えて行きます。雷鳥親子
あ、雷鳥だ。雪渓を越えたあたりで雷鳥の親子を見かけました。5〜6匹の子を連れていたでしょうか。 さっきまでガスがかかっていたから安心して出て来ていたのかな。今から家に帰るのかな。子を見守りながらそそくさと移動していきました。 たどたどしい歩き方で雪渓を横断していく子雷鳥。ツルツル滑りながらで、見ているこっちがハラハラドキドキ。稜線に立つ
ガスがほとんど消え、黒部源流の谷、祖父岳、三俣蓮華岳、さらに奥の黒部五郎岳も見えてきました。 岩苔小谷に濃く大きな日陰を作る水晶岳の存在感。谷の先にはどどーんと薬師岳。 あとで登る予定の鷲羽岳。奥には槍ヶ岳が見えました。さらにその奥には穂高連峰も。素晴らしい眺望です。 稜線に立ち、素晴らし過ぎる景色に見入るオッサン一人。水晶岳へ
まずは水晶岳を目指します。今年の水晶小屋の小屋あけは遅れている模様。工事中でした。 水晶という宝石の名前からは想像しにくいほど水晶岳はワイルド。水晶岳は別名黒岳とも言うそうですが、そう言われると黒っぽい。 手も使えるように途中でストックをデポ。よいしょよいしょとハシゴも越えながら山頂へ向けて登って行きます。 水晶岳の標高は3000mには満たないものの、この周辺ではトップクラス。登るほど大展望が広がります。さっきまでいた雲ノ平の台地が小さく見えました。 ほどなく水晶ゲット。やりました。足場の少ない狭い山頂でした。大展望
北方に目を向けると健脚さん向けの読売新道。赤牛岳を越えてからも先は長く、黒部湖まで続いているとか。 対岸には薬師岳が見えました。北アルプスの母なる山、なんて呼ばれているだけあって包容力のある風格漂うお山。 眼下には高天原の山荘と周辺の池塘もハッキリみえました。高天原は今回の目的地の一つです。もちろん最果ての温泉も。明日、行こうかな。鷲羽岳へ
水晶をあとにし、次は鷲羽岳を目指します。ワリモ分岐を越えるためのこの道。こういう道を歩くのが好きなんです。 ワリモ分岐、ワリモ岳を越え、鷲羽岳への最後の登り。鷲羽も男前な山であります。 キャッホイ! 水晶に続いて鷲羽もゲットです。 まるい池と、ドーナツ状の残雪に、三角形の槍ヶ岳。これまた絶景なり。三俣
鷲羽岳をゲットし、来た道を雲ノ平まで戻ろうと思ったんですが、時間が早いしまだまだ歩けそうだったので遠回り覚悟で三俣側に下りる事にしました。三俣山荘っていいロケーションに建ってるよね。 11:00。早朝発だったのですでにお腹ペコペコ。ちょうど良い時間だったのでここでランチをいただくことにしました。ううーむ、魅力的なメニューでどれにしようか悩めます。 結局ジビエ丼をいただきました。うまし。黒部源流へ
黒部源流域で訪れてみたかった場所の一つが黒部川の源流。ここまで来たらもちろんそこを目指すために源流碑コースをとり、三俣から雲ノ平に戻ることにしました。さっきまで稜線を歩いていましたが今は稜線を見上げる場所に。 ここかぁ、黒部川のはじまりは。 周辺にはまだまだ雪が多く残り、今融け出て来たと思われる水が集まり、沢に流れ込んでいました。この先もどんどん集まって行くんだね。 黒部源流コースはとても疲れました。体力的にというよりも精神的に。コース上に残る雪渓の内側はだいぶ融け出ていて、コース取りを間違えると踏み抜いてしまいます。 ドン と、一帯が落ちた様子。(怖 そんな雪渓に気を使いながら黒部源流から這い上がってきました。残雪からの照り返しもあり思った以上に体力を消耗し、そんなに標高差がないはずなんだけどなんだかドッと疲れが出ました。実は一度コースミスしてちょっととほほな状況になったんですが、無事にリカバリーできたのでよしとしよう。うん。
帰還
テン場へ戻る前にビールを買いに。雲ノ平山荘までの距離は歩く目的によって体感が変わる気がします。疲れただけの足には長い道に感じますが、ビールを買いに行くと思えば。 あー、ハラヘッタ。ビールを飲みながら夕飯の準備です。山に入ると生の食材は貴重。下界から背負って来たアボカドがちょうどいい熟し具合で、ポロっと種が取れてペロンと皮が剥けました。 これ、ヤバイです。濃厚なアボカドと無印良品謹製のプラウンマサラカレーが絶妙なマッチングでした。 寝て、起きて、歩いて、食べて、また寝る。何も考えず、気になるのは明日歩くコースと天気くらい。今日もたくさん歩いたな。
明日はどこ歩こうかな。
あれ?とほほレス宣言されてたような….。隠さないでくださいねw
水晶・鷲羽、羨ましい限り。
さらに絶景ときたら、なんも言えねー。持ってるなぁ
三俣山荘の立地と雰囲気、好きです。
食堂のメニューもさることながら、営業時間がハイカーに優しいなっと。
コーヒーは飲まず?有名みたいですね。
とほほはありません(=見せません)。水晶・鷲羽、遠いのでなかなかいけないだけに、運良く晴れてくれて良かったです。持ってるみたいです。うふ。三俣はいいところですね。小屋があり水があり、テン場も居心地よさそうでした。コーヒー飲むと“近く”なっちゃうので歩いてる途中では控えてます。
ほー、水晶鷲羽からはこんな景色が見えるんですね~
我が家が歩いた時は真っ白で何も見えませんでしたので(涙
こんな景色が見れれば疲れも感じずに歩けるんでしょうか?
やっぱり晴れは偉大だ!
真っ白い水晶・鷲羽、さぞキレイだったことでしょう。さぞ。いい景色は疲れもあまり感じない気がします。すいません、真っ白じゃなくて。うふ。