家を建てるときにお世話になった方から新築祝いで頂いた壁掛け時計は木工デザイナーの三谷龍二さんによる作品です。と知ったのはあとになってから。もらった当時は木の素朴な時計だな という程度の感想でした。文字盤は木を削ったもので、今は何時何分何秒です!という機能性よりも、木のやわらかな雰囲気を楽しむプロダクトといった風情です。リビングのようなリラックス空間の時計としてはゆるい時間感覚がつかめればよく、とても気に入っています。
ただ、クオーツのムーブメントの精度がイマイチで、永く使っていると5分10分とズレが生じてきて気持ち悪さをかんじていました。今までは寛容な態度でいましたが、テレワークで家にいる時間が長くなり時計を見る頻度も高くなってきたので、ムーブメントを交換することにしました。
交換作業
針は再利用します。雑に扱うとすぐに曲がったり折れたりしちゃうので針を扱うのはドキドキしますが、無事に外すことができました。錆加工っぽいのは演出なんでしょうか。既成の量産品そのままではなく、人の手で仕上げた形跡があります。 今回セイジの電波時計ムーブメントMRC-300に交換することにしました。ムーブメントの選定は、クオーツか電波か、針の動きがステップかスイープか、といった程度のパターンを考慮すればよく、各メーカーでユニットサイズもほぼ共通となっているようです。ただ、コーナーのR角や、側面の出っ張りなど、ボックスデザインはモデルごとに微妙に違っており、懸念していた通り元々のSKPのクオーツムーブメント用に掘られた空間には、新たに用意した電波時計ムーブメントが入りませんでした。ビミョーなサイズ違いなんですよね。
というわけで、角があたる部分を削って収めました。木の削り方が雑なのは裏面ということで許してください。 針をはめるときもドキドキしました。新品ムーブメントだからか入りが固かったです。電波時計起動時は全針を12時の位置に合わせてね。完了
電池をセットすると電波の探索が始まって、正確な時刻合わせが行われました。素晴らしい。せっかく分解したので、木部にオイル塗布してキレイにしておきました。また永い付き合いになりそうです。