防水。この言葉を聞いたアウトドアマンが思い浮かべるのはウェア、ザック、ブーツ、テント… あたりでしょうか。あいにく今回はどれでもなく、わが家の2階デッキからの雨漏りの話です。ここ数カ月、晴れた週末にはソトアソビにも行かず、ガッツリと防水施工に取り組んでおりました。その記録。長編大作レポになりました。
雨漏り発生
わが家には無駄に広い2階デッキがあり、普段は洗濯物を干す場所として使用しています。小型のテントなら張ることができるので、時にはキャンプ場になったりもします。
家の設計図面を見返すと、その2階デッキ床面はいわゆる FRP防水処理がされているようなのですが、一部にクラックが入ったのか、階下のトレイの天井から雨漏りが発生するようになってしまいました。
じんわりと雨水がにじむときもあれば、酷い時はポタポタと雫が垂れてきて、水滴を洗面器で受けるという漫画に出てきそうなありさまになることもあります。
施工不良なのか、経年劣化なのか、度重なる地震の影響もあるのか。竣工から十数年経っているのでいろいろガタが出てくる時期だとは思いますが、いずれにせよ うーん まいっちんぐ。
調査開始

点検口作成
と、さらっと書いてますが、いやもう、ここまで段取りするだけでもかなり腰が重かったです。雨漏りって雨の日にしか起こらないので、雨が過ぎ去るとともに雨漏りのことも忘れ去ってしまうんですよね。雨があがったあとは晴れを楽しみたいのでソトに遊びに行きたくて、雨漏り修理なんてする気がなくなってしまうのが道理。 <おぃ
虫歯も雨漏りも放っておいても治らないことは分かってるんですが、業者との日程調整のやり取りや、遊びのための貴重な休日を雨漏り修理に費やすのがもったいなくて。

雨漏り箇所
雨漏り修理は漏れている問題の個所を見つけることが最も重要な工程の一つと言っていいでしょう。短期戦になるか長期戦になるかはここにかかっています。場合によってはいつまで経っても雨漏り箇所が特定できないケースもあるとか。
しかし最も重要な工程のわりに、調査はちょーローテクなんですね。1人は2階デッキに上がってひたすら水をぶっかけ、もう1人はひたすら階下で水漏れが発生するかを監視します。
「どーだー!?」
「まだー!!」
「どーだー!?」
「まだー!!」
あやしそうな個所を重点的に散水し始めたものの場所が特定できず、2階デッキの広範囲に長時間散水してようやく階下から水が漏れ始めました。
漏れを発生させることはできたんですが、しかしあまりに散水範囲が広すぎてピンポイントで雨漏り箇所を見つけることができず、なんてこったい。水量、水圧、散水範囲、散水角度などの条件を絞り込むのが難しい。無闇に水をぶっかけただけではなかなか見つけられない難しさがあるんですね。
結局、場所を特定できずに雨漏り調査の初戦は敗退。「しばらく様子を見てください。」と、意味不明な雨漏り監視ミッションと、天井に設けた点検口の請求書を置いて、工務店の方は帰っていきました。
見積もり
その後、雨が降れば漏れていることを再確認し、晴れていれば疑わしい箇所に水をかけて自分なりに調査もどきのことをしてみますが、あいにく場所を特定できず。キャンプで雨に降られてテントから雨漏りしたなんて一時的なものではなく、絶対的に安全であってほしい自宅が雨漏りしているって、けっこうなストレスなんです。日々憂鬱。
雨漏り箇所を特定できないまま月日は流れ、このまま耐えても雨漏りが自然治癒するわけではないので再度工務店に相談したところ、再び調査を行っても場所を特定するのは難しく、調査時間と費用だけが無駄にかかってしまうだろうとのこと。わが家のデッキは FRP防水層の上に薄いモルタルが敷いてあり、表面から見ているだけでは下の FRP層のどこが破損しているのか分からない構造のようなのです。
ピンポイントで場所は特定できていないけど、2階デッキのどこかから漏れているのは間違いない。この状況で雨漏りを治すとなれば、2階デッキ全面に防水処理を施すしかないということで、出てきた見積もりが ○○万円! 即座に「無理」と回答しました。
コストダウン可能?
金額を抑える落としどころとして、まずは雨漏りが発生している場所の周辺にだけ防水処理を行ってしばらく様子を見て、もしそれで雨漏りが止まればラッキー、ダメなら防水範囲を広げていく。という案も話し合いました。
しかし工務店さんの経験&勘からは、狭い範囲だけではきっと治らない、治ったように見えてもすぐにまた発生するだろう、という回答。きちんとした防水処理には保証もつくんだけど、そんな暫定処置の繰り返しには保証もつけにくいとのこと。
自分でやってやる!
雨漏り治したい。でも高い。防水施工の一般的な相場から見ると、工務店さんが出してきた見積もりは妥当なものだと理解はしているんですが、その金額だけを見てしまうとやはり高額。うーん、悩める。
うんうんと悩みつつ、防水についていろいろ調べて知識が備わってくると、

という気になってきました。
防水したいのは洗濯物を干していた2階デッキ部。足場を必要とするような高所の屋根や壁ではないので素人でも安全に作業できます。そして今はネットで手に入らないものはない時代。業者さんが使っているような防水材がポチッと手に入ります。自分の工賃をタダだとすると、かかるのは材料費のみ。金額的には業者にお願いした金額の10分の1ほどで済みそうです。
決めたっ。

施工開始
デッキ分解・清掃

むき出しのモルタル
ちなみに全面に敷かれていたデッキ材の撤去が半分ずつしかできなかったので、防水施工も半分ずつ進めることにしました。緑色の養生テープが境界線。

多数のヒビ
下地処理

コーキング

すみっこ
ウレタン工法

防水層のイメージ図
いくつかの会社からウレタン防水材が販売されていますが、わたしは竹林化学工業のタケシールを選びました。防水は何層にも重ねて塗布し、しなやかで強固な層を作っていくようです。

防水剤 一式
(1). 最初にこれ塗って
↓
(2). 何時間乾かしたら
↓
(3). 次にこれ塗って
↓
(4). その次は…
↓
てかんじで、素人に優しい手順書でした。はい、従います。
プライマー塗布

プライマー塗布
塗りの作業は特別な技術は必要ないと感じましたが、天候を味方につける 運 が必要だと痛感しました。塗りと乾燥を繰り返す重ね塗り作業の途中で雨に降られては困ります。何日か連続して晴れる週末を見計らうのですが、いいタイミングがなかなかやってこないのであります。
冬の関東は安定した晴天が続くことが多いのですが、春先からは晴と雨が交互にやってくる安定しない日々。防水施工のために予定を入れずに週末に備えても、雨の気配を感じれば施工は延期。何回の週末を無駄に過ごしたでしょう…。
いよいよ本塗り

ウレタン層完成!

コーナーもバッチリ
と、ここまでやってようやく半分。ウッドデッキ撤去の都合で半分ずつ作業を進める計画のため、あと半分作業が残っています。
やり終えて

ウッドデッキも塗りなおしたよ
実際に自分でやってみて、業者さんによる防水工事の金額の理由が理解できました。防水材の原価なんて1割ほどで、ほぼ職人さんの工賃。新築で下地がキレイな状況ならまだしも、デッキの撤去から始まり、築年数が経って汚れまくった表面の清掃にと、かかる手間暇と施工時の天候のめぐり合わせなどを考えると、それなりに高額な防水施工料金にも納得がいくというものでした。
よい勉強になりました。そして、よりいっそうわが家に愛着がわきました。
と、終わったと思っていたところに、思わぬ個所からも雨漏りが…。
今度は壁から

ふたたび点検口

コーキング切れ
通気口は軒下にあり、雨が直接吹き込むところではないのですが、横なぐりの暴風雨のときに軒を伝って雨水が入り込んでしまうことがあるようでした。雨漏りを見つけた日も強風でした。

塗りたくり
もう問題ないといいな…。
やれるところは自分で
家屋、家電、各種設備、いずれも 10年オーバーはメンテナンスや交換の一つの目安といいますが、まさにいろいろと出てくるものです。これからも各所の痛みが表面化してくると思いますが、やれる範囲で自分でやってみたいと思います。
もちろん安全第一で。
構造が複雑になればなるほど、メンテが大変なんだなーと。
シンプルなものの良さを感じつつ、デザインや強度・機能などのバランスもあるし、うーん難しい。
あ、物作りの話です。
お疲れ様でした…
冗談でも、気軽にトホホなんて言えない雰囲気w
モノの構造にしろ何にしろ、全般的にそういう傾向ありますよね。わが家はちょっと特殊なツクリが多く、素人目にも弱そうな箇所がけっこうあります。でも、シンプル過ぎると “つまらない” という弊害もあり、困ったものです。今は情報は容易に手に入るので、自力でいろいろやりやすい時代なのかも知れません。 ドゥーイット!
あらためて保証の期間が適切というか悩ましいところです。
10年までなら防水保証もしくは瑕疵保険が使えたでしょうに、なぜ保証期間を過ぎると来るのでしょうね。自分は今、液晶テレビと洗濯機と便器の故障がいっきに来ました。
ちなみに便器、ウォシュレットのシャワーが勝手に時間差で作動します。怖いでしょ
保証切れたときのあるある。どの業界のどの作り手も、保証が切れた途端に不具合が出るようにしてるわけじゃないだろうけど、保証期間内は問題が出ないように性能とコストを突き詰めて行くと、自然とそういうことになるのかもしれません。ウォシュレット! 雨漏りは雨の日だけ洗面器を用意すれば凌げるんですが、ウォシュレットはずっとオシリで塞いでおく必要があるので大変ですね。
お疲れ様でした!
気苦労お察しします。心のよりどころである自宅が落ち着かないとストレスたまりそうです。
調べてみたら万全を期するとコーキングで5年、防水処理は10年で概ね処理するみたいですね。
日本人は諸外国の方々に比べるとどんな事でも専門の方へ頼む傾向にあるそうです。
自宅でも何でもDIYする外国の方々のように逞しくありたいですね!
自分に置き換えたら…自信がなくてきっと頼んでしまいそうですw
そうなんです。家の不具合は逃げようがないので疲れちゃいますね。5年、10年、過酷な屋外にさらされてると痛みますもんね。定期的なメンテナンスや不具合が出たときのメンテナンスを自分でできるようになりたいですが、それなりに道具や設備が必要なモノも多く、お財布へのダメージも大きいです。道具レンタルとかあるのかしら?
我が家の自宅も25年を過ぎ、ほとんどをリフォームしました。
床材の張り替え→一番大変でした。知り合いの工務店にやってもらいました。合板から無垢の硬い木材へ。
壁紙の張り替え→これは思ったよりコーコストなものでした。
外壁、屋根材の塗り替え→二度目を終えました。今回は2液性のものを使用して、少し耐久性を上げました。前回チラシを入れていった業者が120万と言ったところを、地元の業者を探して80万へ、今回はすごく高価な材料を使っているのに友人価格で前回より安くなりました。
キッチン、トイレの入れ替え→どちらも破格の安いものを仕入れて取り付け、使いやすくなりました。キッチンは定価200万円のものを1/4以下の値段で購入し、20万円で職人さんにつけてもらいました。一体型トイレは自分で付けました。
サッシの取り替え→動きがスムーズになりました、床の張り合えと一緒にやりました。ガラスは二重です。
こう見ると家というものは一定のサイクルで新しくしていく必要があることがわかります。
そこで必要なのはリフォームなのです。
一般的な付き合いのない工務店に頼むとそれなりの値段になります。なぜなら工務店が仲介業者となり、
実際に工事を行うのはその下請けの業者になるからで2割程度価格が上がります。
一番良いのは知り合いに工事ができる人がいることで、1日2万円程度の工賃で作業を受けてくれるパターンです。その人がやらない工事でも仲介料を取らないで紹介してもらえれば安価にすみます。
どちらにしても、自分でやるか職人さんに頼むかしかないのですが、私は自分でやるのは土日を使って数回でできる工事にしています。それを超えると、自分の自由時間がなくなってしまいますので。
家で暮らしていく限りリフォームは必要なんですね。自分でやるものと業者に頼むものの見極め、難しいです。自分じゃできないと思い込んでいたけど、今回のようにやってみると意外とできてしまったり。安全確保の面で限界があるものは業者にお願いしたいです。“知り合い” というキーワード、ハッピーなケースとそうでないケースありそうで、こちらも難しいなと思ってます。“知り合いの工務店(ほぼ個人)” にお願いして不幸な新築になってしまった知人がいて、大きな金額が動くときは仕事とプライベートの境界ははっきりさせておくべきなんだな、と思いました。