三条の湯を目指して(前編)



2015.1.17~18、前飛龍~三条の湯を歩いてきました。たしか水曜日のことでした。u10さん からオッサン達に向けて山行のお誘いがありました。「ガッツリ歩きたいんですが、誰かヒマな人はいませんか?」と。他のみなさんはお忙しいようで、「ヒマです」とこたえたのはわたしだけ。あれ、このツートップ、何か起こりそうでちょっと嫌な予感…。その翌日の、たしか木曜日のことでした。都心では冷たい雨が降っていました。あれ、山はけっこう雪降ってるんじゃね?ドキドキ…。

ノートレース

今回訪れるのは奥多摩の奥というか、秩父?奥秩父? とにかく横浜市民にとってあまりなじみの無い山域です。なんだかえらく遠く感じるんですよね。ナビの所要時間的には甲州の八ヶ岳とさほど変わらないという。というわけでこの地にはあまり足を踏み入れたことがなく、目指す飛龍山の近くには、ファミで歩いた笠取山、グルトレで歩いた雲取山が連なっており、分かるのはかろうじてそれくらい。当初、飛龍山って聞いても全然ピンときませんでした。

笠取山

2012-11-14

雲取山(前編)

2014-04-22

雲取山(後編)

2014-04-23
事前勉強しようと思って検索などしてみましたが、お隣にある人気の雲取山と比べればかなりマイナーでシブめのお山のようです。今年に入って、ヤマレコにアップされてる飛龍山レポは数件程度という。(汗 木曜にどの程度の雪が降ったかも気になり、何か起こりそうな予感です。

暗くて寒い

暗くて寒い

ああ、何も準備できていない…。山行の前はプランの妄想や食材の調達、パッキングなどいろいろな定型業務がありますが、今回はドタバタ。メニューを考える間も無くとりあえずスーパーで調理済みの食材など買い込み帰宅。パッキングしようと思うも本格雪山装備で行くか、3シーズン+α的なライトな感じで行くか悩みます。判断できないのでとりあえず全部クルマに積み込んでおき現地判断としました。 < おい AM 1:00就寝 → 3:00起床 → 4:00出発。眠い…。(-_- 凍結路にビビりながらも、道の駅たばやまに到着。夜が明けてきました。

オハヨーゴザイマス!

集合 オハヨーゴザイマス!

集合場所の標高は 600m程度。この付近だけ見ると雪はあってないようなものでしたが、これから目指す2000m付近はやっぱり雪山だろうと、ウェア類は雪山装備にしました。でも足元は夏靴&軽アイゼンをチョイスすると言うちぐはぐさ。この時、6本爪軽アイゼンを選んだことには後々ちょっと後悔…。

車道

車道

車道歩きからのスタートです。積もった雪にハイカーの足跡が全然付いておらず、この時点でこの先のノートレースを予感です。(汗

柵扉

柵扉

熊対策か、鹿対策か、両方か。登山道の入り口には柵扉がありました。まずはサオラ峠(サヲウラ峠)を目指して、一気に標高を700mほど上げます。

急登

急登

どんどん標高を上げ、あっという間に村がミニチュアのよう。歩き始めの急登でこの時すでにもう滝汗です。

いやなトラバース

いやなトラバース

今回のコースは全体的にトラバース道が多く気を使います。また、斜面を落ちてきた雪が登山道に堆積し、雪の塊が固い状態になってボコボコして、歩きにくいのなんのって。

ラッセル三昧

サオラ峠

サオラ峠

サオラ峠に到着。ここで判断の分岐点。ここから予定していたコースは、熊倉山~前飛龍~飛龍権現~北天のタル~三条の湯というガッツリ登って下りるコース。夏のコースタイムでここからの所要時間は 4.5時間程度。現時刻は10:00ちょい前なので、休憩を入れると三条の湯に着くのはギリギリ15:00 か。いや、雪の状況次第ではもっとかかるはず…。一方、ここからゆるゆると谷へ下りながら2時間ほど歩けば、三条の湯に到着するコースもあります。山へ登るか、谷へ下るか、どうする…?

当然登る

当然登る

はい、山を目指すことにしました。でも歩き始めてから(かなり)後悔することに。やはり木曜の都心の雨はこちらではそこそこの雪だったようです。そして雪が降ってからこのコースは誰も歩いていないようです。徐々に深くなる雪。ラッセル。ラッセル。

石尾根

石尾根

向かい側には雲取山に向かう尾根道が見えました。あっちは人がたくさんいて踏まれてるんだろうな~。

腹ごしらえ

腹ごしらえ

一歩一歩が重く、コースタイムから遅れていることを自覚。のんびりできない。昼のカップラーメンは食事というより、単なるカロリー摂取でした。とりあえず胃袋に何か突っ込んですぐ歩き始めました。ツライ…。

核心部・第1段

核心部・第1段

前飛龍の手前で雪と岩のミックス。ここは軽アイゼンだと厳しいYO。前爪のあるアイゼン持ってくれば良かった…。(T_T) ちなみにたぶんこのへんで、先日買ったばっかりの水筒を無くしました。登るのに必至で気づいたら無くなっていました。いろんな意味でゴメンナサイ。

新春初売りで初買い物

2015-01-05
前飛竜

前飛竜

前飛龍ゲット!

眺めよし

眺めよし

でも、なんとなくこの辺の展望が良かったことだけは覚えてますが、もう達成感も満足感も何も感じられませんでした。まだこの先に登りがあるぞ。遅れてるぞ。日が暮れるぞ。かなりの疲労感だぞ。焦ってました…。

本気でヤバい、かも

降ってくるぞ

降ってくるぞ

ここまではときどき強風が吹くものの、空は晴れていました。でも昼を過ぎたあたりから、山頂付近に雲がかかりはじめました。なんか嫌なかんじです。

飛龍権現

飛龍権現

なんとか飛龍権現まで登ってきました。ここから、往復40分で飛龍山山頂までピストンできますが、2人の頭にはもうそんな考えはなかったと思います。

無理です

無理ですって

眺望が見事だと評判の禿岩が歩いて3分の場所にありますが、もうそこまでいく体力も気力もありませんでした。まあ、この日は展望もイマイチでしたし ね。(いいわけ)

核心部・第2段

核心部・第2段

さて。この飛龍権現から北天のタルまでが核心部・第2段。このあと三条小屋の主人もおっしゃっていましたが、ここは冬季の難所のようですね。地形的に雪が溜まりやすく、膝下、場合によっては腰くらいまでのラッセルです。しかも、急斜面に切られた細い登山道をトラバースしていくため、足場が非常に悪いのです。落ちたら終わり、というポイントも。

ここまでノートレースの雪道を 1400mも標高を上げてきて、体力的に低下しているところにこの難易度の高い道。日没までのタイムリミットも迫り、悲壮感漂わせながら雪をかき分けて進みます。おまけにいよいよ降り出した雪…。(T_T) この区間、写真撮る余裕ゼロです。(必至

北天のタル

北天のタル

ふぅ~。なんとか北天のタルまで到着。北天のタルの直前で足場が無くなり、進めず、戻れず、斜面で身動き取れない状況になったときは本気で焦りましたが、なんとか脱出。生きてて良かった。本気でそう思いました。

あとは下るだけ

あとは下るだけ

北天のタルから三条の湯までは一気に標高を下げます。標高1900m付近から1100mまで、今まで稼いだものを一気に吐き捨てます。標高を下げるほど雪も減り、なんとか日没前にテン場にたどり着けそうです。ここへきてようやく安堵感。山頂方向を振り返ると、不気味な様相でありました。

見えたよ

見えたよ

三条の湯が見えた~っ。無事に到着しました。初日の山行はメジャーな山の山頂を踏んだわけでもなく、展望が素晴らしかったわけでもなく、とにかく辿り着いた。それで充分でした。風呂で温まって、おいしいもの食べて、ぐっすり寝よう。

後編に続きます。

三条の湯を目指して(後編)

2015-01-21

1日目

07:15 道の駅たばやま (620m)
09:45 サオラ峠 (1406m)
11:05 熊倉山 (1624m)
 ~昼食~
13:05 前飛龍 (1954m)
14:00 飛龍権現
15:20 北天のタル
16:30 三条の湯 (1100m)



18 件のコメント

  • あっ、やっぱりお二方が揃うと最強なんですね!
    天気図見て、大丈夫かしら? って思ってたんですが、
    ご無事で良かったです。
    この先もなんかありそうだなぁ(^^;)

  • いやー、レポが上がってる時点で無事なのはわかっててもドキドキしますね。。。
    段々本気の命がけゾーンに突入してるような・・・

  • さすがツートップ!いやゴールデンコンビと呼ばせて下さい!
    悲壮感漂うレポですが、お二人の笑顔が頭をよぎりました^^
    もー好きなんだから♪
    エクストリームな後編も期待してます。
    行けなくて、いや行かなくてよかった(笑

  • 楽しくてメジャーな山は幾らでもある中、こちらの山をセレクトする
    お二人とっても素敵だなあ。
    自然体でいても、過酷な方面に引き込まれていく感じですね。
    後編もぞくぞくしますが、楽しみにしていますww

  • これがツートップの行程なんですね。見ててヒヤヒヤしました。
    ただ、最近の山岳事故等のニュースを見るに連れ、似たようなことをされてる皆さんが本気で心配になっています。ほんとにあまり無茶しないでくださいね。

  • 無事生還おめでとうございます。
    ドキドキ感はんぱないっすね~^^;
    ラッセル隊長不在の中、日没前に到着はかなりのハードワークだったと察しますw
    もちろんご一緒したかった気持ちはたっぷりですが、
    行けなくてよかった(笑)
    後半も楽しみにしています^^

  • いや~、これはハードだなぁ(あ、一緒でしたねw)
    レポを改めて読んでもドキドキがトマラナイっす。
    無事に三条の湯まで降りた時の安堵感といったら。。
    ナイトハイクも覚悟していただけに嬉しかったですねー
    雪・マイナールート・ノートレース・CTオーバー
    今後、天城縦走&この経験を活かしたいところです。。
    禿岩~北天のタル
    進むのに必死すぎて・・・今思えば危ない箇所がいくつか。。
    生きててよかったww
    最後の難所クリアしていただき感謝です(^^

  • こんばんは
    惨状の三条…
    まさに文字通りw
    いや、ホントに無事でなによりです^^
    終わってしまえばいい経験なんですが、天城の時の気持ちを思い出しました
    こういう状況も余裕で楽しめる経験と実力が欲しいですよねー
    まぁ、ステップアップすると更なる刺激を求めてしまうかもしれませんが^^;
    後編はもっと期待しちゃっていいんでしょうかw

  • いやぁ~流石と言うか・・・・なんというか^^;
    難所クリアして到着した時の安堵感、良くわかります。w
    ほんと、東京の近くでも状況次第では油断できないですね。^^;
    次の物欲は、、、ザイルでしょうか?w
    いやぁ、、、歯医者の予約入っていて良かった・・・ほっ

  • To: ちびるくん
    >あっ、やっぱりお二方が揃うと最強なんですね!
    不運度としては最強かも知れません。
    何か企画すると、その前か当日に何か起こる気がします。(^^;
    >天気図見て、大丈夫かしら? って思ってたんですが、
    あらま。
    好天を信じて疑わなかったので、天気なんか全然見てませんでした。
    下界も強風だったみたいですね…。
    >この先もなんかありそうだなぁ(^^;)
    後編は、楽しい楽しいテン泊ライフです。

  • To: kuroazukiさん
    >ドキドキしますね。。。
    みなさんの日常に、
    ドキドキを提供できて嬉しいです。。。
    >段々本気の命がけゾーンに突入してるような・・・
    わたしは全くそんな気はないんですけどね。
    同行者が何かを引き寄せてくるみたいです。(笑

  • To: 忠太さん
    >さすがツートップ!いやゴールデンコンビと呼ばせて下さい!
    呼ばないでー。
    >悲壮感漂うレポですが、お二人の笑顔が頭をよぎりました^^
    さすがに今回は笑顔が消えうせました。
    顔が引きつった状態でずっと歩いてた気が。(^^;
    >行けなくて、いや行かなくてよかった(笑
    是非次回はわたしの代わりに行ってください。

  • To: mokaさん
    >こちらの山をセレクトする
    三条の湯だけなら良かったんですけどね…。
    マイナーな山はそれだけで危険度が高いと思いました。
    >過酷な方面に引き込まれていく感じですね。
    やっぱり何か持ってるんだと思いますよ。u10さんが。
    わたしは全くのノーマル体質です。(キリリ
    >後編もぞくぞくしますが、楽しみにしていますww
    後編はご期待に添えず、平和なテン泊です。

  • To: こは・なのパパさん
    >これがツートップの行程なんですね。
    最強の不運ワントップです。
    もちろん私じゃないほうの人。w
    >見ててヒヤヒヤしました。
    私も。(汗
    今回は過去のヒヤヒヤとちょっとレベルが違う気がしました。
    >最近の山岳事故等のニュースを見るに連れ、
    雪山でいろいろ起こってますね…。
    気を付けます!(本気で
     

  • To: はるパパさん
    >無事生還おめでとうございます。
    ありがとうございます。ほんとに無事で良かった…。
    ドキドキしてくれて、行った甲斐があったというものです。<おい
    >日没前に到着はかなりのハードワークだったと察しますw
    雪のナイトハイクを覚悟しましたが、
    下山は思いのほか雪が少なかったので助かりました。ホッ。
    >行けなくてよかった(笑)
    是非来てほしかった…。
    後半レポは平和です。w

  • To: u10さん
    >いや~、これはハードだなぁ(あ、一緒でしたねw)
    そういえば一緒でしたね。w
    >レポを改めて読んでもドキドキがトマラナイっす。
    確かに。
    「あの時は大変だったよね~、はっはっは。」
    と笑って話せるようになるには、
    もうちょっと時間が必要です。w
    歩いてるとき、2人とも顔が引きつってましたかね?(^^
    >この経験を活かしたいところです。。
    式: 行程 = コースタイム×α+休憩時間
    冬季のαは 1.2~1.3 かな…。
    >禿岩~北天のタル
    あの区間、厳しかったですね。
    今度、冬季の奥秩父縦走路の踏破お願いします。
    家で応援してます。www

  • To: MITSUさん
    >惨状の三条…
    みなさんの期待通り…w
    >天城の時の気持ちを思い出しました
    「こ、こんなはずじゃなかった…」
    懐かしいですね。
    やっと天城を笑い話にできるようになってきたのに、
    またもや。(-_-#
    >更なる刺激を求めてしまうかも
    わたしは写真取りながら
    のんびり歩くのが好きなんですがーっ。(涙
    >後編はもっと期待しちゃっていいんでしょうかw
    平和な後編です YO !

  • To: tatudayoさん
    今回のコース、tatuさんの大好物だったと思います。
    是非来て欲しかった。(笑
    >ほんと、東京の近くでも状況次第では油断できないですね。^^;
    近いと言う事に甘えが出る気がします。
    2000m近くなると、冬は厳しいですねー。
    >次の物欲は、、、ザイルでしょうか?w
    そんな物欲ありません…。w

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